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【2024/11/27 23:33 】 |
親子の絆

下記の文は親子の絆から抜粋させていただきました。

先日、野村忠宏選手を取材する機会がありました。
取材のテーマ自体は違ったのですが、息子さんの話や自身の子供時代の話をお聞きすることが
できたので、ちょっとご紹介したいと思います。

【息子の出た柔道大会を見て感じたこと】

「小学2年生になる息子の柔道大会の応援に行った時に気になったのが、
一部の親や指導者のヤジというか、声援とは思えないような汚い言葉でした。
柔道は勝負ですから、もちろん、勝つことも大事だと思います。
でも、子供の時というのは、勝つことよりももっと大切なことがあると思うんです。
柔道を通して何を学ぶか――。素晴らしい指導をされている先生方もいらっしゃると思いますが、
個人的には勝負に勝つことよりも、柔道の良さ、素晴らしさというのを伝えてほしいと思います。
試合に勝つことだけにこだわりすぎて、大切なことを伝え忘れているんじゃないかなと思うんです。
子供にしても、自分が楽しくてやっているのか、
親や指導者に使命を与えられてやっているのかわからない。
試合に負けて、先生やお父さんに怒られるというのもどうかなぁと思います。
負けて悔しいとか、勝ってうれしいというのを知ることは大事だと思いますけど、
それ以上に、柔道は楽しいと思うことが一番だと思うんです。
柔道は楽しい、柔道が好きだという気持ちがあれば、中学や高校へ行って、
ちょっとくらいつらいことがあっても頑張ろうと思えますしね」

【野村選手自身の子供時代】

「いろいろなトップアスリートが『私も小さい頃弱かったですよ』なんて言いますけど、
自分の場合、リアルに弱かったですからね(笑)。子供の頃なんて本当に負けてばかり。
高校3年生の時に初めて県大会で優勝して、初めてインターハイに出ましたけど、
この時も予選リーグで負けました。
柔道に関して言えば、オリンピックに出るような選手は、
中学チャンピオン、高校チャンピオン、大学チャンピオンと王道を歩んだ選手、
いわばその世代のチャンピオンだと思うんですよね。
でも、そうじゃない自分がなぜ柔道を続けられたのか。
子供の頃から強い選手というのは続けられると思うんですよ。
でも、弱かった自分がなぜ柔道を続けられたかというと、子供の頃に厳しい指導、
勝負にこだわった指導じゃなくて、柔道の良さとか楽しさを、
爺ちゃん(※)から伝えてもらったのが大きいと思うんですね。
(※野村選手の通っていた豊徳館野村道場の指導者でもある祖父・彦忠さん)
『小学校の時に、鍛えて鍛えて強いからなんやねんって、ゴールはそこじゃないよ』と。
小学生のうちは柔道を通して、礼儀であったり、一緒に練習している先生や仲間との絆であったり、
あとは、それこそ柔道の基本や感覚。強い弱いじゃなくて、組み合う感覚、投げる感覚、
投げられる感覚を身に付ける。そこでしっかりと土台を作って、
そのあと、中学、高校に進んで本格的に競技者としてやっていく中で、
強さというものを求めていけばいいと思うんですよね。
自分の息子が柔道していて嬉しかったのは、『柔道楽しい。柔道大好き』って言ってくれた時。
今はそれが一番だと思っています」

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【2013/07/20 09:30 】 | 林館長 | 有り難いご意見(0)
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